生きていく中では、嬉しいこと、悲しいこと、辛いことがまるで株価のように繰り替し訪れます。
だけど、悲しい時、苦しいときこそ、それを乗り切った時には大きな自己成長に繋がっているものなんです。
失恋なんかまさにそうですよね。
いつも一緒にいたのに、ある日を境にして「パタン」と途切れてしまう。
悲しくて、悲しくて、茫然としてしまい、生きる気力さえ失うときがあります。
だけど、その悲しみを乗り切った先には、失恋しないための心構え、人間力が身につきます。
失恋という壁にぶつかったときにはじめて、至らぬ性格、言動が研ぎ澄まされていき、生涯を共にできるパートナーが見つかるのです。
家族といった大切な人が死んでしまった時もそう。
茫然と立ちすくんでしまい、悲しみに暮れます。
だけど、その悲しみから少し立ち上がれたときにも、やはり、その悲しみの分だけ人間力が磨かれていきます。
病気もそう。
僕は脳幹出血と脳梗塞を経験しました。脳幹出血は、まさに人生のどん底でした。
でも、脳幹出血を発症させてしまったのは、間違いなく僕が至らぬ人間だったから、婚約者に対しても、気分の浮き沈みで接してしまったり、世の中に対しても不平不満を言っているだけでした。
だけど、大病を経験することで、生きているありがたみが本当に分かりました。
たくさんの人に応援されたから、諦めずに病気を克服することができました。
今まで当たり前だと思っていたことに、「幸せ」と「感謝」ができるようになりました。
だから、これからは、
1.目は、人の良い所だけを見よう。
2.口は、相手が喜ぶことを言おう。
3.耳は、相手が言っていることを最後まで聞いてあげよう。
4.手足は、人を助けるために使おう。
5.心は、人の痛みがわかるために使おう…
そう誓いました。
僕を助けてくれた多くの人がしてくれたことを
今度は僕がしよう、、、
そう思って生き方を変えると、人生がうまくいきはじめました。
『苦しいときこそ成長の証』なのです。
「どん底」でも、考え方を変えるだけで「幸せ」になります
今、現実に起きている出来事すなわち「事実」をどう受け止め、どう解釈するかにつきると思います。「ポジティブ(前向き)」か、その反対の「ネガティブ(悲観的)」か。
「どちらの意識で事実をとらえるのか」によって、その後の人生は大きく変わってしまうようです。
脳卒中を発症して「片麻痺・言語障害・片頭痛・感覚障害・高次脳機能障害」を経験し、健康なときと比べてできないことの多さを基準にして嘆き苦しみ悲しみながら生きるのか
それとも「命が助かり、この体験を貴重なものとして感謝の気持ちを持ちながら生きる」のか、そのどちらかです。
「脳の病気になった事実」は変わりません。
僕は、ポジティブ(前向き)な気持ちで居続けるために、やっていた考え方がありました。それは「生きているだけで丸儲け」「あの時死んだと思って今はボーナスタイムなんだ!だから思いっきり生きてみよう」という考え方でした。
そう思うようになると、呼吸できている喜び。生きている喜びを感じることができるようになりました。
すると次第に動かなかった手や足が動き出してきて、立ち上がり、歩けるようになったのです。
人生は株価と一緒!脳卒中は神様が与えてくれたプレゼント!
僕はこの記事を書いている時点では37歳です。
人生の大先輩からすれば、僕なんかまだまだ若造に見えるかも知れませんね。
ですが、
脳出血と脳梗塞を立て続けに味わったことから、多くの人よりかは酸いも甘いも知ることができたと自負しています。
決して裕福な家庭ではありませんでしたが、やりたいこと、好きなことをやらしてもらえました。
受験では第一志望に合格したり
第一志望の会社で働くことができたり
恋愛面でも不自由することはありませんでした
もちろん嫌なこと、辛いこともありましたが
結果的には右肩上がりで人生を満喫できていたと思っています。
ですが、、、、
脳幹出血と脳梗塞の発症で
人生のドン底を味わうことになったのです・・・
この経験は今まで生きてきた中でも
圧倒的な苦難でありました。
さすがに今回は這い上がることができないんじゃないか?
そう思ってしまうくらいに辛く、厳しい試練でありました。
だけど、今までの人生の経験から
人生の良いときもあれば、辛いときもある!
「人生楽ありゃ苦もあるさ~」と鼻歌でも歌って乗り越えよう!
この逆境を乗り越えることができたのなら、
その先にはもっと輝かしい人生が待っている!
そう、思うように頭を切り替えたのです。
そして実際に脳幹出血と脳梗塞の後遺症を乗り越えた先には、
輝かしい人生
輝かしい仲間
輝かしい家族
輝かしい仕事
が待っていました。
決して甘くはありませんでしたが
人生は株価のように上下にうねりながら進んでいくものなんだなぁと思えました。
僕から言えることは、すべては考え方次第だと言うことです。
病気を発症してしまったことに嘆くのか、チャンスと捉えるのか、
人生ずっと上がりっぱなしはありませんが、下がりっぱなしもまたありません。
強い気持ちをもって生き抜いてください。
大病は良い人生経験になります
最後に、僕自身の経験からぜひ皆さんにも知っておいてほしいことがあります。
それは「大きな病気やケガをすることは必ずしも人生のマイナスにならない」ということです。僕自身、二度の大病を経験したことで、今振り返ってみると人間として一皮も二皮も剥けたと思っています。他人にも親切になれました。街中で困っている人を見ると放っておけなくなりました。
もちろん、以前にもまして家族や友人にも優しくなれました。無用な人間関係のトラブルにも巻きこまれることもなくなりました。信頼できる多くの人たちに囲まれ、笑顔で過ごせることも多くなりましたし、一日を感謝の気持ちで過ごせるようになりました。
仕事で無理難題を要求されることももちろんあります。そんなときでも、「あの大病を克服できたのだから」と、自信をもって踏ん張ることもできるようになったのです。『人生山あり谷あり』とはよく言ったもので、長い人生生きているなかで幸せなときもあれば辛く苦しいときもあります。
脳幹出血・脳梗塞を発症したときは、まさに人生のどん底に突き落とされたようにお先真っ暗な気持ちになりました。でも考えを変えて「人生はクリア型のゲームだ」と思って、困難に直面したときこそ、諦めたくなったり逃げ出したくなったときこそ、歯を食いしばって乗り越えればその先にはきっと成長した自分がいます。僕は今回の経験で、一回りも二回りも大きくなれたと思っています。
「ピンチはチャンス」です。脳の病気は、あきらめなければ乗り越えられます。
闘病中に分からないこと、不安なことなおありましたら、遠慮なく連絡をください。
ぜひ、あきらめずに、強い気持ちをもって生き抜いて、勝ち抜いてください。応援しています。